夜に話すような秘め事の話しをあえて考えて書いてみる
その昔、私は当時の彼氏が運転中、助手席からそっと手を伸ばし僕ちんを撫でてみたことがある。
彼はまんざらじゃない顔で、「身体と思考が分離した感覚」と視線を前方に定めたままつぶやいた。
淀みなく冷静に運転している様子と裏腹に、むくりと本気出す気配の僕。
事故が危ないので、市街地に入った瞬間私はそっと僕を手放した。
あの時の憎々しげな彼の舌打ちを私は忘れない。
そういえばコカコーラのトラック運転手が、運転中に女性とコトに及んでいたら事故して大変、みたいなニュースを目にした事がある。
広大なアイダホの、延々と続くまっすぐとした道路での交わりはいかがなものだったのか。
想像するとどこまでもあっけらかんとしたその精神を、純粋に愛すべきバカやなあとか、さすがはアメリカンとか、割と好意的に捉えている自分に驚く。
まあ、そもそもアイダホかはどころか、アメリカの出来事だったかも知らんけど。
てかアイダホどころかアメリカ行った事ないけど。ポテト。
アメリカって言えば先日海外に行ったとき、アメリカ人が出身地を「ユーエスエー」って言ってたのカッコよかったな。
ユーエスエー。
答えられた質問者はwhy?なってたけど(聞き取れなかった様子)
って、話を戻そう。
男というものは思えば身勝手な生き物だ。
そして僕に対して並々ならぬ何かを持っている。
そこにはきっと女にはわからないとても繊細な何かがあるのだろう。
「僕がタートルネック」な男性は、深みのある襟を自分でひょいっと慣れた手つきで手前にずらす。
残念見えてますよ。そしてはっきり言って女は全然気にしてませんよ。それ。
そもそもそれがデフォルトだと思ってる人すら多いと思うよ。
私も広告の載ってる雑誌を読まなきゃ知らなかったくらいだもの。
そんなこと気にするなんてなんというか、可愛いなあ。
あなたはそもそも、あなたが僕を挿入しようとしている、その穴から、生まれたのですよ?
くらいは、女の人は思っている。きっと。
そして、後ろ付きだのミミズがなんだのとか、一体どこのホットドックプレスに載ってるの?っていうアレ。
仲良しの最中に挿入が上手くいかないと「濡れない体質?」と決めつけてみたり。
だけでなく、AVの見過ぎなのかペッと唾液を吹きかけてみたり(余計に乾いて痛いです)
自販機で購入したペペなんとかを原液のまま大量に股間にぶちまけられたり。
後の惨事といったら。希釈して使うもの、アレ。洗っても洗っても取れないでやんの。
でもそんな愚かしくも愛らしい男という生き物の相手をしているのが、女というもの。
たかだかその中のいつもは大事に隠している一部のパーツの、皮がどうのとか大きさやら長さやら、そんなちっちゃい事気にしなさんな。
本当に夢中になっている時は、そんなことどうだっていいのだ。
どこまでが自分で、どこまでが相手かわからないほど、ドロドロに溶けて、ただ貪るように埋もれて埋めていたいのだ。
そうなっている時は、その愛おしい相手が大切なのであって、極端な話、性別すらもどうだっていい。
と、上から目線はさておき。
私自身長い事「そういう体質」なのだと思っていた。
多分、体質っていうのとは違うんだと、今でこそ思うけれども。
心の開き方も身体の開き方も、誰も教えてくれない。
開く方も開かれる方も知らない。
結局、自然に会得するしかないのだろうか。
思い出せるのか、動物の本能。
助けて加藤鷹先生。
こんな頭でっかちな私をも、上手に自分開けてくれる人もいるし
上手に自分を開くことができる相手もいる。
そこにはきっと、大いなる愛情があるのだ。
私も誰かを開くことができているのだろうか。
秘め事が秘め事たるゆえんは、本当ははしたないから、ではなくて。
もったいないから、しまっておきたいと思うほどの、かけがえのないものだからなのかもしれない。
なんて、子供みたいに思ってみる。