花は折りたし梢は高し

とにかくいろいろうまくいかねーなってことを書いていこうと思います。

目をつぶってナタを振り下ろしたことについて書いてみる

飛行機のマイル。失効は3年。

そろそろ消え始めるマイル。3年かけて貯めたもの。

 

それと同じように、嫌われるのが怖くて、ずっと溜め込んでいたものがある。

言いたくないような、でもどこかに吐き出したいような、ドロドロとした感情。

 

体の中で毒が回るように、じわっと蝕まれていく。

ほっこりしたものも、ふんわりしたものも、少しずつくすんでいく。

言葉をまっすぐ受け止められず、皮肉に聞こえてしまう。

 

朝起きて、自分の部屋に転がっていた貰った少女漫画を読んで

女の子の方がキラキラしすぎてて眩しかった。

怒っているような、失望しているような、重い頭を持ち上げて

ここでやめたら何のために中途半端に傷つけてるのか分からない、と思った。

 

徹底的にやらねば。

徹底的に。嫌われるまで。

傷つけるのを分かっていても、私は目をつぶってナタを振り下ろす。

 

ひるみそうになる気持ちを、お腹に力を入れて押さえ込んで。

とにかく前のめりに一方的に、自分の気持ちをワガママに吐き出したら

ああ、何も残ってないな、と妙に空虚な、それでいてフラットな気持ちになった。

 

バイクのチェーンでも磨くかな、とダンボールを引っ張り出してきて

カバーを外そうとしたら雨が降ってきて、カバーを戻して

ダンボールは玄関にほっぽり投げて

歩こうかな、と近所のスーパーまで意味もなく歩いて

近所のコンビニ寄って、食べもしないお菓子を買って

雨空を部屋から眺めて、コーヒー飲んでみたら

吐き出したこと自体には全く後悔はない自分に気がついた。

 

酷いものだ。悪魔だな。

 

読みかけた少女漫画をパラリとめくる。

 

ああ、登場人物の女の子にばかり目が向くのは、

私にとってのいわゆる王子様は

イケメンでちょっと強引な髪の毛サラサラのこの彼でなくて、

メガネのあのバンドのボーカルじゃなくて、

オシャレなあのシンガーソングライターでもなくて

 

めんどくさいくらい繊細で

すぐお腹痛くなる

弱音吐いたり強がったりと忙しい

本当は寂しがり屋で臆病で怖がりで強がりで

なかなか素直になれない胃に穴開けそうな

あの人だから、なのだろう。

 

などと性懲りも無く考える自分に

ふ、と思わず苦笑いしてしまった。

どうしようもないね。

何されたって本当は全部、許してしまっているのだから

怒りようがないんだ。

だから安売りなんだよって、それは言わないけど。

あの日の見慣れない天井も、遅れてきた鈍い痛みも。

ただそれを、弔いたいだけなんだ。

 

本当は分かってくれる人、側にいるんだよ。

なんだかんだ言って、みんなあなたのことが好きだから

大丈夫。幸せになれるよ。