花は折りたし梢は高し

とにかくいろいろうまくいかねーなってことを書いていこうと思います。

あなたの目が、私を詩人にするのですということについて書いてみる。

君が瞳はつぶらにて 

君が心は知りがたし

 

なんか体が熱い。

 

掛布団からニョキッと足を出してから、暗い天井を見上げる。

一番見つめる時間が長い場所だから、好きな柄を選んだ。

随分と見慣れた、その壁紙のつなぎ目のあたりをしばらくじっと眺めて、ゆっくりと手を握ったり離したり。

規則的な運動を繰り返すことは、眠気を誘う、と習ったので、なんとなくクセになっている。

 

夜中はアイス食べたくなる。

 

思いついたら無性に食べたい。

諦めてむくりと起きて、アイスを食べることにした。

 

うちの夜行性の生き物が隣のガラスの中でモゾモゾとしている。

チラっとそれを眺めながら、アイスを食べて今これを書いている。

 

感情の吐露の応酬

分かってよ分かるけど分かってよ

分かってるよ分かるけど分かってよ

 

最近こればかり続けている。

平行線。

 

でも吐き出した後に、そりゃあつらいよなあ、と感情移入してしまう。

感情を撒き散らした自己嫌悪が、2倍になって自分にのしかかってくる。

でもちょっとスッキリもする。

 

きっと向こうもそう。

 

まっすぐに思うことって、人間にとってはとても難しいのだと思う。

単なる個と個なら、それほど難しいこともないのかもしれないけれど

その個は、そこから繋がる無数の個を、バイパスしているにすぎない。

 

君を離れて唯ひとり

月夜の海に石を投ぐ

 

なのだ。

 

私は何も分かってなかった。

そして今もきっと分かってない。

きっと感情をせき止めていたのは私なのだろう。

聞きたくない、と耳を塞いでいたのだ。

言わせてあげなかった、何も分からなかったくせに。

 

言わなきゃ分かんないよ、もないよなあ。

アイスの棒をくわえながら、ソファにゴロンとした。

 

視界を狭めたものは、私自身の感情や希望だろう。

どこまでもぶつかったら、いつか角が取れて丸くなるのだろうか。

 

もっと優しくなりたいなあ。

あのモダモダした具を、春巻きみたいにくるんと包む皮になりたい。

包んだ中で、ぬくぬく安心しながら、思う存分モダモダしたらいいよって。

 

だんだん眠たくなってきた。

カーテンから薄日が差している。

 

私はもっと強くなれるだろうか。

 

広いベッドにいても、小さくなってくっついて二人は眠る。

そういえば、シングルのベッドでも狭くなかったっけ。

 

守られてるのは本当は私の方でもあるのだ。

私はふわふわしていて、どこへ行ったらいいか分からなくて

それを多分、どこかへ飛ばされないように考えてくれている。

どこへ結んだら居心地がいいのか、考えてくれている。

 

飛び出さないように、包まれているのは私なのだろう。

 

私はすぐに強くはなれなくても、誠実でいよう。

ベッドに戻り目を閉じる時、思い出す感触。

辛くて悲しくて切なくて、なんだか涙が込み上げてくるのに、ふふっと笑いが出てしまった。

 

そのラムプ敷き誰がものぞ。